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欧州は動乱へ

ウクライナ情勢が非常事態を迎える直前のグローバル景況感はコロナ禍緩和の影響により全体的には改善しました。2月は欧米の景況感改善とグローバル物価の上昇が顕著にみられました。欧州景気はコロナの影響が緩和され、供給制約も解消に向かい、2月の製造業PMI(IHSマークイット)は前月よりやや低下したものの58.2と50を大きく上回り悪くありませんでした。ゼロコロナ政策の中国は50近傍で横ばい、コロナ感染が拡大した日本は45.8へ急低下しました。コロナによる景気下押し圧力は東アジアで強く見られ、季節要因なども加わり今後改善へ向かうか注目されます。


2008年のリーマンショック後、年を経て欧州、ギリシャ財政危機に端を発し金融市場の混乱が生じました。ユーロ安が輸出増に寄与するドイツは各国財政規律の維持を主張し、それ以外の国と利害が対立しました。協議を経てドイツが妥協しギリシャは救済されました。似たような言語、文化、経済、宗教、社会からなる欧州でショックが連鎖しやすいのは効率性と表裏の関係にあるかと思われるところ、都度乗り越え復興がなされています。


コロナショック発生から約2年経過し、欧州でウクライナが非常事態となりました。ドイツ動向は今回も鍵となったようです。今後については戦乱が長引けば資源価格上昇と物流網混乱による物価高と欧州経済の低迷が見込まれ、特に新興国は打撃を受けつつあります。欧州諸国の景気の落ち込みがどの程度になるか次月発表の指標が注目されます。グローバル金融市場でユーロは市場リスクの代理変数的に動くかについて、欧州全体の金融危機ではないため限定的となりそうです。

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