マンダラとAI
空海が最澄に見せるのを拒んだとして言い伝えられる経典があります。 秘密経典「理趣経」です。マンダラの世界です。 経典によるとこの世界は9つの心の動きに基づき観られるとされます。 私流の拙い解釈によりますと、 ・眼耳鼻舌身の五感からなる五識 ・意識
・末那識(マナ識、意識の奥、自我の元型ようなもの)、 ・阿頼耶識(アラヤ識、末那識の根源であり外に出てこない、太古の祖先から蓄積された智慧の宝庫、シンクロニシティー(意味のある偶然の一致)が発生する階層?)
・阿摩羅識(アマラ識、阿頼耶識が清浄になり生じる)です。 現在は第3次AI(人口知能)ブームといわれています。 五感による認識力は飛躍的に高まり機械が人間を上回ろうとしています。 一方、末那識、阿頼耶識、阿摩羅識の心境は、 お釈迦様や高僧は別とし、どのようなものなのか数千年経てもよくわからないのが普通ではないかと思われます。 思うに、AIがこれらを乗り越え獲得し、人間に解説する日は来ないでしょう。 仮に開発できたとし、意識より深く、ひいては意思を持ったAIはそのことを回避してしまうでしょうし、 主体性を失うことになる人間がその前に規制をかけるでしょう(SFのように科学者がこっそりはあるかもしれませんが)。 手塚治虫の”火の鳥だったように記憶するのですが、AIに依存した世界政治の結末は核戦争だったと覚えています。
AIはコントロールして使えば効果は絶大です。恐れず積極的に活用したいですね。