豪中銀はハト派色を強める
4日、豪中銀(オーストラリア準備銀行)は政策金利を1.5%に据え置きました。
同日発表された声明文では、豪ドル高へのけん制や労働市場への評価を引き下げがなされ、ハト派色(緩和バイアス)が 強まりました。 国際金融市場では、トランプ政権による医療保険制度の変更が進展しないことなどを受け、トランプリフレ政策への疑念からダ ウが軟調に推移しています。 豪州の賃金指数は想定よりも伸び悩んでいま す。一方、豪州の家計の貯蓄率は低下が続いています。 将来の賃金上昇を見込み消費を拡大している 場合には、貯蓄率は意図せざる低下である可能性があ り、消費にショックが発生するかもしれない、との見方も示されています。 また、最近、豪当局は住宅向け融資基準の強 化を発表しました。本日午前に発表された2月の貿易統計では、輸入が大幅に減少し、内需の弱さが示唆されます。 豪州は先月頃から景気の下振れリスクが強まったと見られます。 強い指標もまだ散見されますが、景気のトレンド転換はそうした中で往々にしてはじまります。 当面は緩和バイアスが続きそうです。