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粘着質な米国の物価上昇

世界経済は、供給制約、資源・食料高などにより物価上昇が注目される状況が続いており、年内中は継続しそうです。世界のマクロ経済環境は、新型コロナ感染、ウクライナ情勢の変化を経て、これまでの金融緩和の巻き戻しと今後の景気のバランスを探す局面にあります。


中心となる米国の物価は粘着質な上昇が続いています。13日に発表された8月の米国の消費者物価指数は前年同月比+8.3%となり、伸び率が前月より鈍化したものの市場予想を0.2ポイント上回りました。賃金など遅行性のある物価項目の上昇圧力が強く、着地点が見つかるまでは国際金融市場の変動が大きい状況は続きそうです。


米国が金利上昇局面にある中で、突発的なイベントはなく通貨ショック懸念は今のところあまり報道されていませんが、アジア新興国(除く中国)の外貨準備水準は大幅に低下しています。代表的な指標である外貨準備高/輸入(月数)は足元で約7カ月(スタンダードチャータード調べ)と、2008年のリーマンショックを下回りました。アジア各国通貨は軒並み大幅な通貨安局面にあります。


1997年、2008年と通貨危機が発生した際は、翌年のアジア各国は通貨安をテコにして輸出主導で景気回復を図ってきました。現在の米国景気は利上げ局面でコントロールされながら減速しているものの、民間セクターは健全であり、中国景気は金融緩和や不動産バブル抑制策の緩和などが実施され、弱いながらも底割れする可能性は低そうです。資源価格には落ち着きの兆しが見られており、交易条件の改善と企業努力により、来年後半のアジア各国景気は悪くないと見ます。これまでの経験則があてはまらないとすれば、ブロック経済化の進展などでしょうか。

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