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物価の不確実性が高まる

世界景気は回復モメンタムがピークアウトしながらも緩やかな回復をしています。12月の米国製造業PMIは前月より低下しながらも50台後半(好不調の境:50)と好調を維持しています。不動産市場の変調が懸念される中国は、消費と輸出が下支えし底堅く推移しています。昨年4Qの社会融資総量は前年比で上昇に転じた可能性が高く、優秀な先行指標の示唆により今年1Qの固定投資は回復に向かいそうです。オミクロン株の感染拡大が急激な欧州は、GDPが前期比プラス成長をしながらもサービス業が悪影響を受け重石になっています。


米中の物価は11月の米国の生産者物価指数が前年同月比+9.6%、中国の生産者物価指数が同+12.9%と依然として高水準にあります。12月の米国の消費者物価指数は同+6.8%と上昇基調が続きました。11月の中国の消費者物価指数は同+2.3%と抑制されており、中国は昨年前半から続いたこれまでの金融引き締めが効いていると見られます。今後は金融緩和への転換により緩やかな上昇基調が見込まれます。


オミクロン株の流行はグローバルに景気下振れリスクとなりますが、その弱毒化によりテールリスクというよりはコントロール可能なリスクへと変わりつつあるようです。足下で感染拡大が顕著な欧州は悪影響を受けているものの、経済活動への影響は限定的となっています。今後、感染拡大を通じ再び強毒化したコロナ変異株が出現しない限り、テールリスクにはならないと考えます。


今年の世界景気、物価は、米国金融政策の引き締め警戒感を通じたルートが効いて回復、上昇基調は緩やかとなり、来年は昨年4Qの中国の金融方針転換や米、英、豪などでの賃金上昇圧力が波及し、景気、物価ともに強い状態にありそうです。


日経新聞に、以下おおよその咀嚼として、米中経済のデカップリング化により、金融政策の方向性に乖離するケースが見られはじめ、また世界的なコロナ流行によるロックダウン、サプライチェーンの混乱などで財市場とサービス市場で需給動向の非連動性が強まり、物価見通しと金融当局のかじ取りは難しくなった、との論評が紹介されていました。


物価の上昇圧力は強い状態が続くと見ますがその不確実性は高まり、金融市場は変動しやすい状況がしばらく続きそうです。雑感になりますが、物価、金融市場の着地点予想は、幾何学的な要素が強まる方向にあり、今ある景気、物価とは別次元、別事象の動向、たとえばオミクロン株の流行範囲、米中金融政策それぞれの影響範囲など、空間要素が時間要素より影響力を強めていそうです。


本年もよろしくお願い申し上げます。


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