進行中の変化

1.先週閉幕した共産党大会 5年前、中国での習政権発足時、党・軍・国有企業による鉄のトライアングルが強まり、経済改革は後退し、中国の政治経済は硬直化、弱体化すると見る向きが米を中心に強かったと思う。 5年後は違っていた。 先週閉幕した党大会では優秀なブレインの存在が世界に明らかとなった。 米国ではトランプ政権が発足当初から批判されつづけながらも政権を維持しつづけている。私的色彩を強める政治体制において同様のことが思われる。 2.経済構造の変化 世界経済の潜在成長率は低下しており、世界で成長のけん引役となるIT産業が設備投資を必要としないからだ、という日経の記事が紹介されていた。 ITサービスは装置への投資もなされるが、知能の集積によるところが大きい。すなわち投資効果は波及が小さいからと解説された。マネーの役割が低下し、頭脳の役割は増していると考えた。 もう一つ思ったのは、相次いで発表された日本の基幹産業の不祥事(神戸製鋼や日産など)の表裏に、IT化、AI化の波による影響があるのではないだろうか。 ITサービスの進歩が速すぎ、サービスを経済価値に換算する学問的な計測が追いついていない影響である(名目と実質の問題、詳しく調べていません。雑感)。 すなわち実際のITサービスが対価の割に利便性が高ければ、しわよせとしてそれ以外の財・サービスは割高と感じられるようになる。国際競争力が低下しかつ斜陽化する中、こうした産業への不安感が、不祥事の露見に影響した可能性を弱く思わせた(証明はできません)。 現在進行中の経済価値の変化は統計にすぐに反映されない。追い付くのは数年先になろう。その場合、

日本での選挙ほか

1.全般に世界経済は政治不安や地政学的リスクの高まりの割には好調を維持しています。これは主要国の財政、それにも増して中銀による金融緩和に依存するところが大でしょう。 資産市場が過熱化すればその維持は次第に困難になります。欧米では金融緩和の出口戦略へと舵を切り始めました。中国では金融不安が懸念される一方、資本規制により資本流出には歯止めがかかり、財政で乗り切ることができます。 主要国の政治情勢は半年前に比べやや落ち着きを見せています。世界経済は、主要国中銀が大きな政策ミスをしない限り拡大が続きそうです。 2.米国大統領は28日に史上最低で「歴史的」とする20%への法人税引き下げ案を発表しました。連携するように欧州では29日欧州委員長が米IT企業への課税強化策を来年提案すると発表しました。米IT企業の国内回帰が狙いの一つです。 3.ロシア、中国は北東アジアでの危機管理をめぐり米国と決定的には事を構えたくはないように見えます。ロシアは産業強化のため米企業による投資を望んでおり、中国は対米輸出国です。 ロシア経済と産業界の動向は北東アジア情勢のアキレス腱である可能性があります。産油国ロシアの景気を左右する原油価格は、米国がシェールガスを生産調整することによりある程度コントロールできます。 4.日本では衆議院が解散しました。新党結成は既成政党の欠陥の暴露です。 都議選ショック後の勢いが続くかどうかは、政策論争、あるいは政党イメージ、どこに焦点があたるかによりそうです。 日本上空を通過するミサイルはしばらく飛んで。 来月22日の投開票に注目です。